90年代の日本のロック/ポップシーンに旋風を巻き起こしたL⇔R
ついにiTunesで全曲配信決定!

その後、さらにアルバムからの先行シングル「STAND」をリリース、そして、ファンの間でも問題作として評されている6枚目のアルバム「Doubt」をリリースする。

黒沢健一による人を食ったようなイラストを配した白いジャケットに包まれたこのアルバムは、今まで彼らがアルバムタイトルに課していた「LとR」ではじまる単語を取りやめ、「疑い」というシンプルなメッセージを刻んだことに、彼らの中の大きな変化を感じ取ることが出来る。

収められている楽曲から受ける全体的な印象は、今まで彼らがバックグラウンドにしてきたポップ・ミュージックに対しての愛情をストレートにぶつけた様なテーマ性は排除され、どちらかといえば内省的な世界観を描いた物が多く、バンドでありながらもメンバー各個人のパーソナリティを感じさせるようなトーンが楽曲を覆い、サウンド的にはもはやロック/ポップスといったジャンルに収まらない新しい方向性を模索する彼らの姿が浮かび上がってきて、これもまた新たなバンドとしての到達点を感じさせる作品となっている。

アルバムはチャートの10位、その後に行われたツアーも大成功と、順風満帆に思えた彼らの活動ではあったが、その後メンバー3人がソロアルバムを発表、そのどれもがL⇔R時代とは違った意味の音楽性の広がりを感じさせる内容に高い評価が集まる。しかしその後グループとしての活動停止を発表、現在に至るまで彼ら3人による音源は発表されていない。



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